∑k^4(シグマkの4乗)が出たらどうする?
どの高校数学の教科書でもどの参考書でもどの授業でも \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までは公式として暗記させるはずです。
でも君は大学受験で \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^4\) が出題されても大丈夫?
結論:\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までの公式の証明法をおさえていれば問題ない
君たちが日常的に使っているであろう、 \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までの公式の証明法をおさえていれば、\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^4\) が出題されても大丈夫です。
因みにこの証明はどの教科書にも載っていますが…
あんまり証明の核が明文化されてないので、この記事ではそこを解消するね!この記事を理解する上で…
前提となる知識
数列の和ってほとんどこれ↑で計算するのに正式名称はありません(笑)
\(k=1\:~\:n\) でなくても使えるので、\(f(k+1)\) の \(k\) に区間の上を代入、\(f(k)\) の \(k\) に区間の下を代入って公式化しておきましょう!
因みにシグマの中に \(f(k+1)-f(k)\) を作れれば、具体的に和を書き並べると途中が消えるってだけ↓なんですが…
大学受験では一問で複数回使うこともあるんで、公式化せずにいちいち消してる人は凄い不利になります。
\(f(k+1)-f(k)\) とか意味不明~
って人はめぐろ塾に来なさい↓(笑)懇切丁寧に説明してあげる
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出題例
大学受験で出題されてないなら \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^4\) なんて知りたくもないよね(笑)
ってわけでいくつか出題例を。特に医学部で良く目にします。
2014東京医科大
2017獨協医科大
\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までを証明してみよう!
繰り返すけど、\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までの公式の証明法をおさえていれば、\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^4\) が出題されても大丈夫!
君たちが暗記しているであろう↓
累乗の和の公式
(Ⅰ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n c=nc\)(\(c\) は定数)
(Ⅱ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k=\displaystyle\frac{1}{2}n(n+1)\)
(Ⅲ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^2=\displaystyle\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)\)
(Ⅳ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3=\displaystyle\frac{1}{4}n^2(n+1)^2\)
を証明していきましょう!
因みにこれらを完全暗記してなかったら、数学使って受験しちゃダメだよ(笑)金のムダ!
(Ⅰ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n c=nc\) の証明
当たり前です。具体的に和を書き並べてみるだけ↓
(Ⅱ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k=\displaystyle\frac{1}{2}n(n+1)\) の証明
これは等差数列の和としても証明できるんだけど…(Ⅲ)以降に備えて、あえて…
証明したい \(k^●\) の次数を1つ上げて \(f(k)\) とし、
\(f(k+1)-f(k)\) を作る!
ことで証明します。
\((k+1)^2-k^2\:\)\(=2k+1\)
\(k=\displaystyle\frac{(k+1)^2-k^2}{2}-\displaystyle\frac{1}{2}\)
シグマは中の和・差が分解できることを意識すると…
第1項は先に紹介した「前提となる知識」で、
第2項は公式(Ⅰ)で計算できます。
(Ⅲ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^2=\displaystyle\frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)\) の証明
こっからは証明したい \(k^●\) の次数を1つ上げて \(f(k)\) とし、
\(f(k+1)-f(k)\) を作るのが必須。\(k^2\) の次数を1つ上げた \(k^3\) を \(f(k)\) として \(f(k+1)-f(k)\) を計算すると…
\((k+1)^3-k^3\:\)\(=3k^2+3k+1\)
\(\displaystyle\sum_{k=1}^{n}k^2\) を証明したいから、\(k^2\) について整理
\(k^2=\displaystyle\frac{(k+1)^3-k^3}{3}-k-\displaystyle\frac{1}{3}\)
両辺にシグマをつければ、
第1項は「前提となる知識」で、
第2項はさっき証明した公式(Ⅱ)で、
第3項は公式(Ⅰ)で計算できます。
(Ⅳ) \(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3=\displaystyle\frac{1}{4}n^2(n+1)^2\) の証明
もう機械作業にできるでしょ(笑)
\(k^3\) の次数を1つ上げた \(k^4\) を \(f(k)\) として \(f(k+1)-f(k)\) を計算して \(k^3\) について整理
\((k+1)^4-k^4\:\)\(=4k^3+6k^2+4k+1\)
因みにここからは展開に「二項定理」or「パスカルの三角形」を使っちゃいます。「二項定理」についてはこの記事のここで説明してるから、上の展開できない人は読んでみて!
\(k^3=\displaystyle\frac{(k+1)^4-k^4}{4}-\displaystyle\frac{3}{2}k^2-k-\displaystyle\frac{1}{4}\)
両辺にシグマをつければ、
第1項は「前提となる知識」で、
第2項はさっき証明した公式(Ⅲ)で、
第3項はさっき証明した公式(Ⅱ)で、
第4項は公式(Ⅰ)で計算できます。
\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までの証明のまとめ
結局これらの証明で大事なのは、
証明したい \(k^●\) の次数を1つ上げて \(f(k)\) とし、
\(f(k+1)-f(k)\) を作る!
↓
前の公式から、段階的に証明していける!
ってこと。これさえ分かってれば…
\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^4\) が出ても大丈夫
\((k+1)^5-k^5\:\)\(=5k^4+10k^3+10k^2+5k+1\)
\(k^4\) について整理すれば…
\(k^4=\displaystyle\frac{(k+1)^5-k^5}{5}-2k^3-2k^2-k-\displaystyle\frac{1}{5}\)
両辺にシグマをつければ、
第1項は「前提となる知識」で、
第2項は知ってる公式(Ⅳ)で、
第3項も知ってる公式(Ⅲ)で、
第4項も知ってる公式(Ⅱ)で、
第5項は当たり前の公式(Ⅰ)で計算できるってこと
因みに出題例からも分かる通り、これを因数分解した形で解答することはほとんどないから、ここまでできれば大丈夫です。でも一応興味ある人のために因数分解もしておく↓(笑)
まとめ
長ったらしく説明してきましたが…
\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^3\) までの公式の証明法をおさえていれば、\(\displaystyle\sum_{k=1}^n k^4\) が出題されても大丈夫です。
でも出題例で挙げてる問題は共に10分使えないから、医学部受験者は何度かやって慣れといた方がいいと思う。
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君の大学受験が最高の結果になることを祈ってます!