2023東北大【理系数学】解説・解答・講評
2023東北大学の理系数学の解説・解答・講評をお届けします!
文系数学については↓の記事をご覧くださいm(_ _)m
1
問題
考え方
取り出したものを戻さずに取り出していく、「非復元抽出」の問題です。
(1)は、Aが白玉を、Bが赤玉を取り出し続けるだけ。
(2)は、Aが奇数回目で初めて赤玉を取り出す確率(Bはそれまでひたすら赤玉です)を足し合わせるだけ。最大でも7回なので、シグマを使う必要もありません。
「非復元抽出」で順番が問われている場合
↓
順列(パーミテーション)で一気に取り出す
という原則に従って解答を書きましたが…
最大でも9回なので、各回の確率を計算しちゃっても大丈夫な小学生問題です(笑)計算ミスにだけ気を付けて!
解答
2
問題
考え方
(1)は3倍角の公式でも解けますが、和積公式で解くのが普通でしょう。「最小のもの」という表現からも分かる通りですが、定義域が正としか言われていないので、整数 \(n\) を使って解を求めてください。
(2)は、(1)の結果を利用すれば、\(p(m)\) をガウス記号で表すことができます。
ガウス記号
\([x]\) : \(x\) を超えない最大の整数
ガウス記号って苦手意識を持ってる人が多いと思うんだけどね(笑)
基本的には…
\(x-1<[x]≦x\)
ガウスを幅1ではさむ
\([x]≦x<[x+1]\)
幅1のガウスではさむ
のどちらかで対処します。
本問は前者からのはさみうちの原理。教科書にも載ってる内容で、計算量も少ないので、確実に完答しましょう!
解答
3
問題
考え方
(1)は、係数が \(n\) の式になっているタイプの漸化式を解く問題です。
係数がプラス方向にズレすぎている
↓
すき間をかけることで1項ズレに
します。本問の場合は \(n\) と \(n+2\) のすき間に存在する \(n+1\) をかけることで、階差数列が分かるタイプの漸化式に持ち込めます。
東北大だから \(n=1\) のときと \(n≧2\) のときで違う式になることを期待したんですが、こーゆーひっかけもなくて拍子抜け(笑)
因みに、
係数がマイナス方向にズレている
↓
全体で割ることで1項ズレに
するんですが、こーゆーのも知りたい人はめぐろ塾↓にどうぞ(笑)
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(2)も、
∑(分数関数) → 部分分数分解して、「並べて書くと途中が消える」で計算
とゆー典型内容で等式を導くだけです。全体的な計算量も少ないので完答はマストに思えます。
解答
4
問題
考え方
この記事↓
の「1の5乗根の利用」関連の出題です。(2)の「ただし、\(r^5=1\) を満たす実数 \(r\) が \(r=1\) のみであることは、認めて使用してよい」という文章は、厳密性を補完するというよりは、
\(x^4+x^3+x^2+x+1=0\) に \(x-1\) かければ \(x^5=1\) が作れるからね~
という出題者側からのヒントでしょう。
全体的に、
オレ、このタイプの問題は完璧なんだぜ~
ってのをアピールするような解答を作成しましたが…ちょっと分かりにくいし、作成に時間もかかっちゃったんでタイパも悪いかも(笑)
(1)はフツーに整式の割り算で、(2)の(答)以降の記述はせず、(3)は2倍角の公式等で強引に計算しちゃっても良いでしょう。
解答
5
問題
考え方
(1)は、内積の定義式
\[\overrightarrow{\textrm{OA}}\cdot\overrightarrow{\textrm{OB}}=\left|\overrightarrow{\textrm{OA}}\right|\left|\overrightarrow{\textrm{OB}}\right|\cos\angle\textrm{AOB}\]
で \(\overrightarrow{a}\cdot\overrightarrow{b}\) を計算、「OCとABが垂直」から \(\overrightarrow{c}\cdot\overrightarrow{a}\) を計算するだけ。
(2)は、「1次結合<解法3>」の典型内容。
平面のベクトル方程式で、\(\overrightarrow{\textrm{OH}}=\alpha\overrightarrow{\textrm{OA}}+\beta\overrightarrow{\textrm{OB}}\) と表す
↓
CH⊥平面OAB ⇔ CH⊥OA かつ CH⊥OB で \(\alpha\:,\:\beta\) を決定
(平面との垂直は、平面を作る2ベクトルとの垂直で処理)
(3)もほぼ同じ流れです。
平面のベクトル方程式で、\(\overrightarrow{\textrm{OK}}=(1-s-t)\overrightarrow{\textrm{OA}}+s\overrightarrow{\textrm{OB}}+t\overrightarrow{\textrm{OC}}\) (係数和が1)と表す
↓
OK⊥平面ABC ⇔ OK⊥AB かつ OK⊥AC で \(s\:,\:t\) を決定
↓
\(\overrightarrow{\textrm{HK}}\) が \(\overrightarrow{c}\) の実数倍を示す
空間なので計算は楽ではありませんが、難易度・試験時間的に言って完答はマストでしょう。
解答
6
問題
考え方
最初の時点で(2)を見たので、この記事↓
で扱ってる、
「直線の通過領域」きたぁああああああああああああああー!!
って思って解配置問題にする気満々だったんですけどね…
端点Pの軌跡複雑すぎじゃね?
って思って作図してみると…
\(\overrightarrow{\textrm{PQ}}\) って常に \(\begin{pmatrix}1\\ 1\end{pmatrix}\) だから図形的に読み取れちゃうじゃん…
ってゆー、数学できる人の神経を逆なでする問題(笑)
- (1)でなぜか接線を求めさせている
- (2)で面積まで要求されてるから、面倒な解配置問題にはしないだろ
ってところから気づかないといけません。因みに端点Pの軌跡(\(y=f(x)\))は凹凸まで調べて作図した方が良いでしょう。変曲点が存在すると、2曲線を線分で結べるとは限らなくなるので。
僕もここまでは気づけなかったんで、採点対象になってるかは微妙ですが…他社さんの解答を見て気づかせて頂きました(笑)
そしてこの問題が地獄なのは(2)後半の面積計算…これは時間内では当てられなくていいと思います(笑)
解答では、ベン図でのダブりの処理のように、
等積移動で平行四辺形と思える2面積の和 ー 重なった部分
で計算しました。各平行四辺形の面積は、
三角形の面積公式(座標平面)
\((0\:,\:0)\:,\:(a\:,\:b)\:,\:(c\:,\:d)\) を頂点とする三角形の面積 \(S\) は、
\(S=\displaystyle\frac{1}{2}|ad-bc|\)
の \(\displaystyle\frac{1}{2}\) をなくした形で計算しています。
解き終わった後、他社さんの解答を4つほど見て答え合わせ等をしたんですが、どの解答も細部まで見ると全然違ってて面白かったです(笑)
解答
講評
2022と比べると…
解答方式 | 試験時間 | 大問数 | 難易度 |
---|---|---|---|
記述式 | 150分 | 6問 | やや易化 |
ですね。
大問6はキツすぎます、ってかこの記事作成の7割以上の時間をこの問題に使ってしまったので(笑)
でも大問1~5がかなりカンタン、計算もキツくないし。
「大問1~5までを完答、大問6を(2)の通過領域作図まで当てる」がベストストーリーだと思いますが、正直大問1~5までをどれなくミスなくとれたかの勝負だったでしょう。
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君の大学受験が最高の結果になることを祈ってます!