2023阪大【理系数学】解説・解答・講評
文系数学の記事↓を作ってから大分時間経っちゃいましたが(笑)
2023大阪大学の理系数学の解説・解答・講評をお届けします!
1
問題
考え方
「メルカトル級数」の問題です。
メルカトル級数
\(1-\displaystyle\frac{1}{2}+\displaystyle\frac{1}{3}-\displaystyle\frac{1}{5}+\:\cdots\cdots\:\)\(=\displaystyle\sum_{k=1}^{\infty}\displaystyle\frac{(-1)^{k-1}}{k}=\log2\)
結果を覚えていても意味がないです。大学受験では本問のように、誘導つきでその導出が問われるので。一番カンタンな導出とかに興味がある人はググってください、本記事では割愛します(笑)
ま~圧倒的に「メルカトル級数」の導出の経験がある人の方が有利な問題ですが、知らなくても大部分の点数は拾えるでしょう。
(1)は、冷静に不等式の真ん中をシグマ計算して整理、両不等式ともに
不等式証明の基本 → 大-小≧0にして、因数分解
で示せます。解答では左側は真ん中の分母評価でやっちゃってますが。
(2)は、(1)の不等式を定積分化して、はさみうちの原理。
ここで、「メルカトル級数」の導出の経験の有無で差がでます。
解答中にも赤で色をつけた通り、「メルカトル級数」の導出で一番大事なのは、
シグマとインテグラルの順番は交換してオッケー!
ってとこ。両方とも中の和・差は分解可能だから。経験がないとここで頭悩ませちゃうんですよ(実体験w)
経験のなかった人はこれを機に覚えておいてください。「ライプニッツ級数」の導出でも使えます。
解答
2
文系数学の3と共通問題です。
コピペするのダルかった(笑)
文系数学の記事の3をご覧くださいm(_ _)m
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3
問題
考え方
\(N(\textrm{P})=4\) とか訳の分からない表現が使われていますが…
教科書準拠の問題集には絶対掲載されてる「接線の本数問題」です。
「接線が4本引ける」=「接点が4個存在」って部分を問題でやってくれてるってだけ。
因みに、「接線が4本引けるような」って文章になってない理由に気づいた人がいたら凄い!本問の場合、
からです。ま~気づいてても加点はされませんが(笑)
接線を求め、点Pの通過条件を処理
↓
立式できた式を、点Pの \(x\) 座標 \(t\) についての方程式と見て、
\(-\pi≦t≦\pi\) に異なる4つの実数解を持つ条件を考える(解配置問題)
↓
「異なる4つの実数解を持つ」を、グラフで「異なる4つの共有点を持つ」に言い換える
とゆ~、「接線の本数問題」での常套処理を実行しましょう。文字定数が \(a\:,\:b\) の2文字となっていますが、微分すると \(a\) だけになり、主に4次関数っぽい概形のグラフが登場します。
\(a\) の値によって、グラフの概形変化での場合分けが必要
になる点に注意して、共有点を4つ持つ条件を求めましょう。解答では \(y=b\) 相手に共有点を考えています(定数分離法)が、\(t\) 軸相手で考えても大丈夫です。
解答
4
問題
考え方
↓が下書きとして作成した解答です。
ここ↑に辿り着くまでの所要時間…60分(笑)
個人的にはトラウマレベルの難易度でした(笑)
なんでそんなに頭を悩ませちゃったのかとゆーと…
- 始点を揃えても上手くいかない
- その気になれば点Q求められちゃう
- もっとその気になれば、平面 \(\alpha\) の方程式立式して、点と平面との距離(受験では裏ワザ扱い)使えちゃう
- そもそも(1)の誘導に従って、拘束条件が全て処理できてるのか不安
ってゆー、できる人ほど選択肢が多すぎる問題なんですよね。
阪大だから、誘導がしっかりしてるはず!
と作問者様様を信じ、凄いキレイな解答をた~っぷり時間をかけて探すと上のようになりました(笑)
簡易図から、(1)のシステムを図形的に理解
↓
(1)の式で不明なのは \(\left|\overrightarrow{\textrm{AQ}}\right|\) だけなので、
三平方の定理でこれの書き換え
言葉にするとカンタンですが…ここまで辿り着く過程が…トラウマレベル(笑)
上の解答では \(\theta\) を鋭角と決めつけてしまっているので、鈍角にも対応できるような解答に書き換えると↓のようになります。上の解答のストーリーが読めていれば、書き換えはそんなに難しくありません。また、最後の式整理では \(a^2+b^2\) をカタマリで認識して計算しましょう。複雑そうな計算に見えますが、解答中くらいの行数で十分に計算可能です。
解答
5
問題
考え方
本年最後の問題にして、本年で一番カンタン(笑)
定期試験よろしく、
一番最後の問題は、一番ムズイ
って思っちゃダメですよ、2023一橋大も最後の5が一番カンタンでした。
(1)は、\(b_1\:,\:b_2\) を \(a_1\:,\:a_2\) で表し、数え上げて確率を計算するだけ。
(2)は「n回試行の確率」の<方針1>「n回の過程を具体的に考える」、<方針2>「確率漸化式」のうち、<方針2>「確率漸化式」。
(2)の \(a_1b_n\) のとこ、\(a_1\) と \(b_n\) を7で割った余りをそれぞれ考えるべきか、ってのは少し迷うところかもしれませんが、\(b_n≡0\) 以外のときは全て \(\displaystyle\frac{1}{6}\) で \(b_{n+1}≡0\) となる、という立場の対等性を意識できれば解答のようにできるでしょう。
計算も楽なので、本年のセットで言うとこれの完答はマストです。
解答
講評
2022がカンタンだったので…
解答方式 | 試験時間 | 大問数 | 難易度 |
---|---|---|---|
記述式 | 150分 | 5問 | やや難化 |
「例年通りの難易度に戻った」って感じでしょうか。個人的にはベクトルからの出題が2題/5でやや出題範囲のバランスに偏りを感じましたが(笑)
確実に解けないといけないのは、1(1)・2(1)・5です。他の問題は完答できなくても、部分点を拾っていければ合格最低点には届くでしょう。
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君の大学受験が最高の結果になることを祈ってます!