2024早稲田理工【数学】解答速報
2024早稲田大学理工学部の数学の解答速報をお届けします!
人員不足のため、一人で孤独にやっております(笑)
ミスを見つけた方は、TwitterのDM等でご指摘頂けますと幸いですm(_ _)m
[Ⅰ]
問題
考え方
\(S+T\) の最小を考えるのがメインであり、第1象限を接点とする接線と、\(x\) 軸、\(y\) 軸の囲む三角形の面積の最小を考えれば良いことになります。
本校受験者であれば、数回は解いたことがある問題でしょう。めぐろ塾のテキストにも同じような問題を2問入れてますし。
角度 \(\theta\) を変数設定し、接線 \(\ell\) を立式
↓
接線 \(\ell\) と \(x\) 軸、\(y\) 軸の交点を求め、三角形の面積を立式
↓
微分して増減表を作成、最小となる \(\theta\) を求める
というお決まり手順を踏むだけ。最小となるときの \(\theta=\displaystyle\frac{\pi}{6}\) と有名角になるので、\(S-T\) は三角形から扇形の作る面積を引くことで計算します。早稲田理工は意外と円関連の面積計算を出題してくるんですよね。カンタンな計算ですが、ミスらないように冷静に計算してください。
解答
[Ⅱ]
問題
考え方
中学校受験でイヤというほど言われた経験があります(笑)
各桁の和が3の倍数ならば、元の数も3の倍数!
今回はこれに、「各桁の和が3で割って1・2余るならば、元の数を3で割った余りは1・2」というところまで入りますが、本校受験者であれば言うまでもないことでしょう。一応、解答では合同式を用いてこの性質を証明しておきましたが、この部分を省いても減点はされないと思います。
(1)は、誘導に従って連立漸化式を立てるだけ。
(2)は、(1)の漸化式を使って \(a_{n+2}\) を \(n\) 番目までズラすだけ。このとき、重複順列なので、\(a_n+b_n+c_n=3^n\) と計算できることを意識しましょう。
(3)が鬼門になると思います。
\(a_{n+6}\) を \(n\) 番目まで地道に1項ずつズラすのはダルいので、
連立漸化式の対称性と(2)の誘導を意識
↓
\(b_{n+2}\) や \(c_{n+2}\) も(2)と同じ感じの式が立ちそうじゃね?
↓
実際立つので、6ズレを「2ズレ×3」で処理
します。
(3)さえクリアすれば、(4)はお決まりタイプの漸化式を解くだけ。混乱しないよう、解答のように \(a_{6m+1}=x_m\) 等でおいてしまうのがオススメです。
解答
[Ⅲ]
問題
「考え方」のとこで後述しますが、(4)は作問ミスでした。
考え方
(1)は「ベクトルの1次結合<解法2>」で2直線の交点を把握、それがもう1直線上であることを確認するだけ。この点が各辺の中点であることも合わせて読み取ってください。
(2)は、(1)の交点が3辺の中点であることを意識し、「3辺の長さが一致すれば、6端点が同一球面上」と考えるだけです。計算は省略せずに打ち込みましたが、ストーリーが読めてれば少し端折っちゃっても大丈夫でしょう。
…と、ここまでは作図しない方がいいと思います。でも(3)では図の意識が必須。
三角形の相似からQRTUが平行四辺形、PSがこれに垂直であることを見抜く
↓
(2)より、平行四辺形QRTUは円に内接するので、長方形
↓
この長方形の中心と球の中心Zが一致するので、PSは球の直径
とする、解答の方法が一番計算は楽かと思います。当初はベクトルでゴリゴリ計算しようと思いましたが、ちょっとイヤになったので(笑)なるべく丁寧に論証しましたが、ストーリーが合ってればもっと端折った論証でも減点はされないでしょう。
ほんで…問題の(4)…
(3)の結果に \(k=1\) を代入すると、\(a\) に対して \(V\) が単調増加になることが分かるんですが…
\(a≦●\) って条件が見つからないので、最大値が計算できない…
「ああ、安定のオレの計算ミスなんですね!(3)の \(V\) で計算ミスったんですね!」と思い…「早稲田理工は他にも誰か解いてるでしょ~」ってTwitterで検索かけたら…皆さん僕の答と一緒…作問ミスとか騒がれてる…
我が母校、2020[Ⅴ]で作問ミスやらかしたばっかだぞ!?それはないだろ!!
と思い…
\(a≦●\) となる \(●\) を私めの足りないアタマで必死に探しました。
- 正条件や三角形の成立条件 → 見つからない。ってかこれらって等号入らないから最大値求めるのには使えないじゃん。
- コーシー・シュワルツ? → ムリっすね。
2時間考えてもムリでした(笑)もっとTwtterで検索してみたら、僕の大好きな数学系youtuber&ブロガーさんも「最大値なんてない!」って断言してらっしゃる…
考えられるストーリーは↓の通りです。
① 我々には見つけられなかった \(●\) が存在する
個人的には…悔しいですけど、一番嬉しいです。OBとして誇れます。
② 作問ミス
ちょっと考えにくいんですよね。作問ミスするような場所じゃないんですよ、最後の設問だし。
最小値も存在しないと思うんで、最大と最小を間違えたってこともないでしょうし。
でも…もし…再び作問ミスだったら…OBやめる(笑)
③ 「最大値は存在しない」が大学側の求めている解答
受験の出題として、ギリギリ許される範疇です。でもこれだったとしたら…(3)の計算ミスを疑って検算して時間を浪費した受験生が可哀想すぎる…
そして試験翌日、謎が判明↓
まさかの②「作問ミス」でした…2020[Ⅴ]と同じく…
OBやめたい気持ちでいっぱいですが、OBであることは変えられないので、OBとして受験生の皆様に深くお詫び申し上げますm(_ _)m
ってか解答速報地獄で一分一秒が惜しい僕の2時間も返して頂きたいですが(笑)
(4)の時点で(3)の計算ミスを疑って試験時間を浪費した受験生の方に、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですm(_ _)m
詳細を説明しない母校に代わって作問ミスの原因を推察しますと、(3)や(4)の時点で \(0<a≦k\) という条件を設置するつもりが、失念したものと思われます。
僕の大好きな数学系youtuber&ブロガーさんは、「(4)の条件が \(ak=1\) のはずだったのでは?」とおっしゃってました。こ~すると(4)で最小値を求めさせれば、相加相乗平均でいける良問になります。
この件がきっかけで、僕の大好きな数学系youtuber&ブロガーさんとお話しさせて頂けることになったので、個人的には悪いことばかりではありませんでしたが、受験生の皆さんが可哀想すぎる…
5年で2回もやらかしてんじゃねぇ!誰かが一回解けば防げるだろうがぁあああああああああああああああああああああー!!
その通りです、本当に申し訳ありませんm(_ _)m
ただ、2020[Ⅴ]は全体が廃問になりました(そのせいで、京大A判定でこの問題攻めた僕の生徒が不合格)が、今回は(4)のみが採点外、ないし「最大値は存在しない」が正解となり、(3)までに影響はないと思われます。合否に大きな影響はないでしょう。
それでも受験生の皆様への不利益は否めません。本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m
解答
[Ⅳ]
問題
考え方
負けた方を書く順列と思うのが良いでしょう。
「\(W\) が連敗しない」=「\(W\) がとなり合わない」
↓
\(W\) の横には \(K\) を書く必要があるので、\(KW\) や \(WK\) と \(K\) を書いていく問題
↓
2017東工大4と同じで、最初or最後の1回に注目して3項間漸化式を立式
という典型内容にできます。3項間漸化式立式の誘導がついている分、2017東工大4よりカンタンです。
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(2)さえクリアすれば、後は3項間漸化式を解くだけなので、本校受験者であれば問題ないでしょう。2017東工大4と同様に特性方程式の解が汚くなりますが、冷静に計算してください。このとき、
\(n≧2\) と言われているので、初項としては \(p_2\:,\:p_3\) を用いる
ことに注意しましょう。
解答
[Ⅴ]
問題
考え方
媒介変数表示の表す曲線の図示からの求積
という、上位校での超典型問題です。僕はこの問題から解答を打ち込みました、超典型なので。2023だと九大の最後の大問で出題されています。それくらい超典型。
2023の九大は他が難しすぎて点取り問題として配置されていたので、これよりは難しく、
回転軸である \(y\) 軸に垂直な断面をとると、曲線 \(C\) での \(x\) 座標が2つ存在
↓
\(x\) 座標を区別すると、積分変数を \(dt\) に変更したとき、その違いは積分区間に現れる
↓
最終的に定積分が1つにまとまる
とゆ~メンドくさい処理が必要です。
因みにこの部分の記述、メンドくさくても省いちゃダメですよ!ちゃんと記述されてない場合、記述式では減点するってゆ~業界ルールがあるので(笑)
ま~メンドくさい処理ではありますが、本校受験者であれば何度も経験のある処理でしょう。最後の定積分計算の値は外しちゃってもいいですよ、メンドいんで(笑)その場合も、積分計算の指針はしっかりと明記し、部分点は拾ってください。因みに「バームクーヘン型求積法」は、本問では有効ではありません、\(x\) 軸に対しても図形が複雑なので。
なお、(1)は \(\cos t\) の2次関数の最大・最小でも解答できますが、(2)でどうせ \(y\) の増減表が必要になるので、増減表で片付けさせて頂きました。悪しからず、ご了承くださいm(_ _)m
解答
講評
2023の解答速報↓
も行いましたが、それと比べると…
解答方式 | 試験時間 | 大問数 | 難易度 |
---|---|---|---|
記述式 | 120分 | 5問 | やや易化 |
に思えます。[Ⅲ](4)の作問ミスについてはOBとして本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m
[Ⅲ]は(1)~(3)までで評価しても「やや難」レベルですが、他は全て「標準」レベルです。
合格には、[Ⅲ]以外での3完くらいが必要!
って感じでしょうか。計算ミスってても、記述式なんで部分点が拾えてれば大丈夫です。
個人的には、
- 「複素数平面」からの出題がなかった
- 「漸化式」関連の大問が2つあった
ということで、やや出題範囲に偏りを感じましたが、[Ⅲ]以外の問題は「標準」レベルの良問が並び、数学力がダイレクトに現れるテストだったと思います。それだけに[Ⅲ](4)の作問ミスが残念なところ。
でも受験生のみんな、お互いに早稲田理工のことはもう忘れよう!
国公立を受ける人も多いでしょう!東大とか東工大とか受かっちゃって、作問ミスするような我が母校の早稲田理工は蹴ってください(笑)
君の一番大事な試験はこれからだっ!!
僕の解答速報地獄もまだまだ続くのか…
ちょっと疲れてきたんだけどな…
大丈夫、君は一人じゃない(笑)
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君の大学受験が最高の結果になることを祈ってます!