2024東北大【理系数学】解答速報
2024東北大学の理系数学の解答速報をお届けします!
文系数学については↓の記事をご覧くださいm(_ _)m
1
問題
考え方
点取り問題です、絶対外さないように!
(1)は、まず \(C\) の頂点を求めて、直線OAの方程式を立式、\(C\) と連立して点Pを求めます。このとき、この方程式はAの \(x\) 座標 \(a\) を解に持つに決まってるので、絶対に計算をミスらないように!後は点Qの接線を接線公式で立式、原点の通過条件から \(q\) を \(a\) で表しましょう。\(a\) が正であることから、\(p>q\) が言えます。
(2)は、単純な面積計算です。解答では、三角形と放物線と直線の囲む面積に分割、後者は \((x-4a)\) 基準で定積分計算する、という常套処理を実行しましたが、どう計算してもいいです。当たってれば。
(3)は、(2)から \(a\) の方程式を立式して解くだけ。一応解答のように、求まった値が \(a>0\) を満たすことを断った方が良いかと思います。
解答
2
問題
考え方
微分した人~?
は~い!
\(x\) でも \(t\) でも微分しました!挙句の果てには有名形の \(\displaystyle\frac{\log x}{x}\) を作って、定数分離的に考えようともしました!
…全部ダメでした…条件(a)が定義域の条件としては複雑すぎるので、ど~やっても場合分けが発生して上手くいきませんでした…
ほんで…
もしかして…底が \(t\) だから微分するなってこと?
って思って…
証明したい不等式を (大きい方の辺)-(小さい方の辺)>0 に変形
↓
\(x\)\(+2\log_{t}(x+1)>0\) の \(x\) を条件(b)で \(2\log_{t}x\) に書き換え、対数法則でまとめる
↓
logの中に条件(a)を活用
であっさり証明できちゃうってゆ~…(笑)
これに気づくまでの所要時間30分以上…
(2)はそれを使って、\(n\) が小さいとこのみを解答するだけ。解答では帰納法証明は割愛して、「帰納的に」って言葉で片付けちゃいました、(1)で疲れてたんで(笑)
プロ講師として言い訳すると、文系範囲の出題だと分かっていたら10分かからずに解答できていました。文系範囲であればlogを微分することができないので。
理系生徒だと道具が多すぎるがゆえに混乱するってゆー、理系生徒に解かせるには最悪な設計の問題…
個人的には今年のセットの中で一番苦戦した問題でした(笑)
因みに、(2)は、
与不等式を \(2^n≦n^2\) に変形する
↓
\(n\) が大きいと、指数関数のグラフ \(y=2^n\) に、2次関数のグラフ \(y=n^2\) は太刀打ちできない
↓
最初のいくつかしか答にならない
↓
\(n≧5\) では \(2^n>n^2\) であることを帰納法証明
とすれば、(1)の誘導に頼らずとも単体で解ける問題で、2016一橋大1が似たような設計です(これは指数グラフ同士でしたが)。時間内だと、僕は(1)は捨て、(2)をこれで単体で解いて終わりにしていたと思います。皆も試験時間内では冒険しないように!
解答
3
問題
考え方
(1)は、「n回試行の確率」の<方針1>「n回の過程を具体的に考える」、<方針2>「確率漸化式」のうち、<方針2>「確率漸化式」です、誘導にもある通り。丁寧に立式しましょう。
(2)・(3)は、(1)の漸化式から等比数列の形を作るだけ。ここで(1)の計算ミスが確認できる設計は有り難い。
(4)は(2)・(3)の結果を使って、等式に登場しない \(q_n\) を消去してみましょう。左辺の虚部に \(p_n-r_n\) が登場するので、右辺をド・モアブルの定理で計算し、虚部を0にするだけ。
見かけ難しく見える問題ですが、誘導が親切なので完答したい問題です。
解答
4
問題
考え方
(1)はベクトルの長さを求めるだけ。
(2)は(1)を誘導と受け取り、2球の中心を含む断面に注目、この断面上で2球は2円となるので、
(2半径の差)<(中心間距離)<(2半径の和) で2円が交わることを証明
↓
2球が交わりを持つことが証明できる
形です。
この後、交わりの円の半径を求めるところは少し悩みました。
ちゃんと三角形の面積をヘロンの公式とかで計算して半径を厳密に計算すべきなのかってとこです。でも(3)で大きさが1のベクトルが要求されてるので、「ど~せ半径1じゃね?」って考え、半径を \(r\) とおいて直角三角形2つに三平方の定理を使って \(r\) の式を立式、\(r=1\) がそれを満たすことを言っちゃえば良いと思います。中心の座標は、この結果から線分比を求めてベクトルで計算です。
(3)は、求めるベクトルが \(xy\) 平面上であることから、成分を2文字でおいて、「平面 \(H\) の法線ベクトル \(\overrightarrow{\textrm{P}_1\textrm{P}_2}\) と垂直」と「大きさが1」から2文字を確定するだけ。
(3)までで及第点でしょう。(4)は僕も先月まで解けませんでした(笑)
強引に空間から平面を抜き出して解くことも不可能ではありませんが、↓を知ってると解法に迷いません。
空間における円のベクトル方程式
円の中心を \(\textrm{C}\:,\:\)半径を \(r\) とし、この円が乗る平面上の \(\left|\overrightarrow{a}\right|=\left|\overrightarrow{b}\right|=r\:,\:\overrightarrow{a}⊥\overrightarrow{b}\) を満たす2ベクトル、実数 \(\theta\) を用いると、この円上の点 \(\textrm{P}\) は、
\[\overrightarrow{\textrm{OP}}=\overrightarrow{\textrm{OC}}+\overrightarrow{a}\cos\theta+\overrightarrow{b}\sin\theta\]
と表せる。
他予備校で2024東京慈恵会医科大の解答速報を行ったとき、サポート役の東大生博士課程の子が4で使ってたんですよね。僕を含めたプロ講師陣はそんなの使おうとも考えず、サポート役が主役に(笑)ってかいっつもこの子のレベル高すぎる解答の解読会になってますね…因みに僕はそのとき初めてこの存在を知りました、お恥ずかしい限り。調べたらすご~く昔の近畿大とかも出してるみたい。
理解しなくていいんですけど、理解できなかった僕のために先輩がしてくれた有り難い説明をそのまま書くと↓
ってことです。ま~でも講師歴20年の僕が今まで知らなかった内容なんで…解けなくていいと思います(笑)
解答
5
問題
考え方
(1)~(3)までの完答はマストでしょう。\(f'(x)\) の正負の判断が困難な場合、二階微分 \(f^{\prime\prime}(x)\) を調べる、ってゆ~常套処理が誘導になっています。解答では(4)を見越し、(2)のグラフの右の状態を \(g(6)<0\) で処理していますが、\(\displaystyle\lim_{x\to\infty}g(x)=-\infty<0\) でも大丈夫です。また、(2)の \(\displaystyle\lim_{x\to\infty}f(x)\) の計算では、序文で与えられた極限の作成にこだわった解答にしましたが、0が言えてれば減点はないでしょう。
(4)は類題の経験がないとキツイかも。
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ほとんどこの問題と一緒。対数をとって \(f(m)=f(n)\) を作ると、グラフから \(m=3\:,\:4\:,\:5\) が分かってしまうので、3つの可能性をしらみ潰すだけです。解答ではカッコ良く論証しましたが、答が当たってれば問題ないでしょう。
解答
6
問題
考え方
問題文が長く、空間題材ってことで解く側のメンタルを折ってくる問題ですが、
- 斜軸回転体の体積計算の傘型分割の導出における円錐側面積注目
- 極方程式の表す曲線の作る面積計算の扇形分割の導出における扇形注目
- 微分の定義式の導出
- \(\sin\theta\:,\;\cos\theta\) を \(\tan\displaystyle\frac{\theta}{2}\) で表せること
に慣れている人であれば、25分で難なく解答できます。去年2023の最後の求積よりは全然楽でしょう。
(1)はベクトル方程式で点Rを未知数 \(k\) で表し、\(z=x\) からこれを確定。
(2)は、展開図注目で扇形との面積評価
↓
(3)は、やはり展開図注目で \(S\left(\displaystyle\frac{\pi}{2}\right)\) を計算すれば良いことに気づく
↓
(2)の結果を \(h\) で割って、はさみうちの原理で微分の定義式を作成
↓
それを使って \(S\left(\displaystyle\frac{\pi}{2}\right)\) を定積分で立式
↓
定積分計算では、問題文の指定通り \(\tan\displaystyle\frac{\pi}{2}\) とおいて置換積分
とゆ~、非常にキレイな誘導となっています。
解答、気合入れて作りました!(笑)
説明の意味合いで各設問で立体図を書いてるだけなんで、もちろん3回書かなくていいですよ。ストーリーが読めてれば、展開図も2回書く必要はないと思います。
解答
講評
昨年2023の解説記事も作成しましたが↓
これと比べると…
解答方式 | 試験時間 | 大問数 | 難易度 |
---|---|---|---|
記述式 | 150分 | 6問 | 難化 |
です。
去年2023は最後以外がサービス問題すぎましたが、今年2024でサービス問題と言えるのは1と3くらい。他はクセのある問題が並びました。
合格には、1と3と4(1)~(3)と5(1)~(3)の完答は欲しい!
ところです。医学部医学科だと、これに+αが必要になっちゃう気がします。
記事を上げるのが大分遅くなってしまい、執筆時現在3/10は国公立前期の合格発表周辺です。
国公立後期を受けない人、本当に一年間お疲れ様でしたm(_ _)m
後期を受ける人、ラストスパート頑張って!!!
東大理系と旧帝大の文系全てが残っている僕も、引き続き頑張ります…
大丈夫、君は一人じゃない(笑)
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君の大学受験が最高の結果になることを祈ってます!